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酒蔵訪問∨槓の焼酎「白金酒造」
こんにちは。お酒のバイヤーをやっています高橋龍司と申します。

さて本日は、私が愛して止まない焼酎について
お話させていただきます。


2〜3年前からの空前の焼酎ブームは落ち着きを見せ始め、
いまや熟成期を迎えています。
本格焼酎が居酒屋や食卓に定着した今だからこそ、
名前や値段ではなく本当に美味い酒がお客様から求められています。

そこで、蔵元の酒造りを肌で感じ、美味い酒を探すべく、
昨秋、酒造り真っ盛りの九州へと飛びました。

たくさんの蔵元さんから貴重なお話をいただきました。

その中から、今回は創業明治4年の歴史ある蔵
「白金酒造」さんをご紹介させていただきます。



蔵元さんは
「フランスワインとフランス料理の関係のように、芋焼酎の背景には薩摩の豊かな食文化と歴史がある。
それが伝わってこそ本当に焼酎は文化として根付く。」

と熱くお話してくださいました。

その言葉に、お酒と真摯に向き合い、
巷の焼酎ブームとはまったく別のベクトルに向いて
酒造りをされている蔵元さんの熱い想いを感じ、
私たち売り手の責任も強く感じました。

今では珍しい木桶の蒸留器。ここから「石蔵」の極上の一滴が生まれてくるのです。

その蔵元さんが醸す酒は
レギュラー酒の「白金の露」であろうが一切の手抜きがありません。

芋は厳選し全て皮をむきます。
丸剥きされた小金千貫。

麹を米に着ける作業は通常一工程ですが、
二日間二工程かけて行ないます。
そうして出来上がった酒のモトとなるもろみは、全く濁りが無く
綺麗なクリーム色でした。
純白で汚れのないもろみ。この状態でもう美味い酒になることが約束されているのです。

蔵を見回しても清潔で整然としており
細部にまでの心配りが伝わってきます。
レギュラー酒でここまで手間をかける焼酎は
ほとんどと言っていいほどありません。

しかし名人、黒瀬杜氏は
「美味い酒を造ろうとしたら当たり前の作業。
生産量が倍になってもこの造りは変わらない。」

と、こともなげにおっしゃっていました。
本当に感動です!悲しい



また、白金酒造入魂の酒「石蔵」
その名のとおり石の蔵で造られ、
今では少なくなった木桶の蒸留器で丁寧に仕込まれ、
甕でゆっくりと熟成されます。

その酒は純で深く、蒸留したてでも抜群のバランスと、
口の中で爆発するような旨みを持っていました。



西郷さんも泊まったと言う「石蔵」。

最後に、焼酎界の将来を背負う若き6代目が言っていました

「白金の酒は特別な酒ではありません。
いつもの食卓で飲んでいただくお酒です。
だから家ではいつも白金の露を飲んでいますよ。
だっておいしいですから。」


この一言に白金の真髄を見ました。
そして、焼酎文化が継承されていくことを心からうれしく思いました。楽しい
白金酒造の皆様、本当にありがとうございました!!