目には目を、虫には虫を…
こんにちは。

青果課の大石です

すっかり暖かくなってきました。
皆さんの食卓でも鍋料理の回数が減って、
サラダや炒め物の出番が増えているのではないでしょうか?
今回はサラダや炒め物料理をカラフルに彩る
パプリカ
を御紹介します

お伺いしたのは…

長野県中野市 信州サラダガーデン さんです。

大型のハウスで栽培されています。

パプリカというとオランダ産が有名で…
日射量によって潅水量を調節するのですが、
コンピューターにプログラミングして、管理しています。

こちらのハウスでもオランダのシステムが導入されていました。
オランダの機械です。
日本の気候に合わせて、木目細かく水分量を調節します。
数字で管理します。
自然の恵みを無駄なく利用したいので、雨水も利用します。
水道水もブレンドします。

更に…
驚きなのが、防虫対策です

なるべく化学合成農薬を使いたくないので、
自然界の営みに合わせた防虫対策を行っています。

パプリカの木々の間に、
小さな麦科の植物のポットが置いてあります。
あっちこっちに散らばります。
コレマンアブラバチの巣?です。

コレマンアブラバチは
“パプリカにとっての害虫”であるアブラムシに、
卵を産みつけます。
すると孵化した幼虫が、アブラムシの体内から
アブラムシを食し始めます。
コレマンアブラバチに攻撃されたアブラムシは
金色に発色して、息絶えてしまいます。
不思議な現象です。

「目には目を」

“虫には虫!”です


植物を食害する虫には…
その虫を食す虫を放ちます。
いわゆる“天敵栽培”ですね。

コレマンアブラバチ以外にも…

こんな子や…
花にとまっています。
タイリクヒメハナカメムシ

こんな子に…
黒ゴマみたいです。
オンシツツヤコバチマミー

こんな子達が…
小さくて見えないか?
スワルスキーカブリダニ

化学合成農薬の代わりに、
せっせと働いてくれています。

馬鹿馬鹿しい話ですが…
彼等のような天敵昆虫は、
「生物農薬」と言われ…
驚くことに、農薬として扱われています。
文中に「化学合成農薬」と回りくどい表現をしているのは、
その為です。

広いハウス内です。
この広いハウス内をカバーするために、
天敵昆虫を別室で育てています。
卵を産ませます。
コンピューターと昆虫…

“科学技術”と“自然の営み”が融合し、
生産者さん達の手間暇を惜しまない、
木目細かい努力によって…
こんな立派なパプリカが育っています
とても大きくて立派です。
採れたてのパプリカを、生でいただきました。
パートさんが切ってくれました。
肉厚で、とてもジューシーです。
カラーによって味も違います。
赤は香りが強く、
黄色は甘味が強かったですね。
オレンジも甘味が強く、βーカロテンが豊富だそうです。

新学期も始まり、お弁当箱の彩りにも良し
これから行楽シーズンを迎えます。
BBQの御予定がある方は、
是非、御用命ください。

とても綺麗です。