山の恵みをいただきます。
はじめまして、青果課の大石です。

今回紹介するのは“自然”そのものです。(もちろん人の手は入ってますが)
“自然”の物ですから入荷が不安定なので「私の近所の成城石井では売って無かったよ!」なんて怒らないで観てくださいね。

行ってきたのは千葉県の山中。4WDじゃなければ登れないような山道を、分け入ってきました。(この山道も生産者さんが造ったとか… 頭が下がります。)


先ずは椎茸です。
これまでも成城石井では「原木栽培」の椎茸しか、基本的には販売しませんでした。(*椎茸にはクヌギやナラなどのホダ木に植菌する「原木栽培」と、おが屑に栄養分等を混ぜた培地に植菌する「菌床栽培」があります。「木の子」って云うくらいですから、木の栄養分だけで育った椎茸の方が本物ですよね。)

食べ比べてみると歯触りといい、風味といい… 「原木栽培」の方が絶対美味しい!! 
長野・岐阜・茨城・鳥取等各地から原木栽培の椎茸を取り寄せています。

じゃぁ何で今更、新しく仕入れるのか?というと… 

それは“自然を感じられる”からなのです。

「原木栽培」の椎茸を安定して出荷するためには、ビニールハウスで雨に当たらないようにしたり、暖房を炊いて暖めたり、他の産地からホダ木を買って栽培したり…。 

もちろん、それを否定する気は毛頭無く、そういった工夫をしていただいてることにより、安定して販売させていただいてますから…。

ただ、本来の椎茸栽培というのは、余分な木を伐採して(ホダ木にして)椎茸を栽培したり、炭を作ったり… “椎茸を栽培すること”=“里山を管理する人間の知恵”になってたと思うんですね。
最近では植林した杉をそのまま放置したり、山が荒れ放題で治水や野生動物の問題が深刻になって・・・  ふぅ~っ。  

すいません、前置きが長くなり過ぎました。
今回の生産者さんは自分の山で伐採した木で、木の子を栽培しています。


 御自身で木を伐採し、植菌、ホダ木を並べて…。大変な作業です。


          このホダ木が結構重い!




   そしてその苦労と自然の力の結晶が、この木の子です。

          旨そうな椎茸


天が綺麗に割れた容姿、自然の逞しさに美しささえ感じます。
その自然の賜物を食すにあたり、最も素材の良さを活かした食べ方は… 

  う~ん…  焼くしかないでしょう!

焼いてるそばから良い香りが漂います。
先ずは味付けなしに、そのままほうばります。

          甘~~~い!! 

ベタなコメントかもしれませんが、甘いんです。
その後は定番の醤油に柚子や唐辛子をまぶしていただきます。

               旨い! 

日本人に生まれて、本当に良かった。
このしっかりした歯応え、風味、天然物ならではです。
原木栽培ですから、もちろん安心・安全の自然食!
自然のものなので売場で見かけられないかも知れませんが、御機会があれば、是非ご賞味ください。 
次回は山菜編です。 お楽しみに。