狂騒家たちの大テイスティング週間① inフランス
こんにちは、酒販課の柿野です。


写真:ボルドー市街門

2006年4/2~4/14の期間で
フランス、イタリア、ドイツと出かけてまいりました。
各国で一日中ワインのティスティングを行うという
貴重な時間を過ごしました
(多い日で100種類近くティスティングしましたから、
1000本近くは試飲したことになります。あぁ幸福な日々…)。

今回はそのときのことを話そうと思います。

毎年この時期、世界中のワインバイヤーが
フランスとイタリアに集まります。
新酒のお披露目(今回は2005年もの)が行なわれるのです。

その規模はとにかく大きく、
造り手と買い手双方の懸命な会話が飛び交います。
活気と熱気あふれるこの時期を、
そんな彼ら-ワイン狂騒家-のための「大ティスティング週間」
と名づけてもよさそうです。

『大テイスティング週間①inフランスボルドー』


写真:ユニオン=デ=グランクリュ/サンテミリオン

写真はユニオンデグランクリュといって、
ボルドー各シャトーのワインを一堂に集めた試飲会です。
ユニオンとは協同組合のようなもので、
毎年この時期、組合に加盟する各シャトーが
新酒試飲会を交代で受け持つことになります。


写真:CHマルゴー

有名なCHマルゴーの建物です。
ラベルをご覧になったことのある方は「あぁあの建物か」と
お分かりになると思います。

CHマルゴーのようにお金も名声もある格付1級のシャトー
(他にCHラトゥール、CHラフィットロートシルトなど)になると、
試飲したい場合は直接申し込まなければなりません。
組合には参加せず、「わが道をゆく」やり方で通すわけですね。


写真:CHマルゴー地下貯蔵庫

地下には樽が整然と、また重々しく積まれていました。
新しいヴィンテージでも1本2万はする高級ワインだけに
この樽全部でいくらなんだろう!?と考えると楽しくなってきます。


写真:CHオーブリオンの一室

一級シャトーでの試飲は試飲室(というか立派なお部屋)に通され
椅子に座りながら行ないます。
まるで中世の王侯貴族になったかのような気分です。
優雅に時が流れました。


写真:CHオーブリオン試飲

格付け第一級chオーブリオンの出来は秀逸でした。
オーナーがいみじくも
「今年の出来は、コメットイヤーである1961年を思い起こす」といいました。

1961年は1945年と並んで20世紀2大ビッグヴィンテージとよくいわれます…
ということは、2005年は21世紀のビッグヴィンテージになるということか?
期待大です!

ボルドーの各ユニオンデグランクリュ、各シャトーを車で移動しながら
車窓に見えるのは右も左も一面のブドウ畑です。
ボルドー滞在時は、朝から晩まで新酒のティスティングを行い、
チェックしてコメントをいれ、シャトー関係者と話しました。

宿に帰って鏡で自分の顔を見ると、
くちびると歯が
お歯黒を塗ったように紫色になっていたのを思い出します。
そんな毎日でした。


写真:ブドウ畑/ボルドー

最後に、ボルドーワイン愛好家の方に2005年新酒の速報を。
目と舌で確認してきた旬な情報です。

2005年は、間違いなくメドックの年となります。
特にカベルネ・ソーヴィニヨンが群を抜く素晴らしい出来
でした。

アロマは深く複雑です。
タンニンは幅と厚みがあり口の中で噛み締めると、
果実の凝縮した旨味がにじみ出てくるようでした。

メドック地区(ポイヤック村、サンテステフ村、サンジュリアン村、マルゴー村をはじめとする地区)は
2000年以来の最高の出来といってもよいでしょう。

量的にはその品質の良さから現地価格が高騰するのはもちろん、
シャトー側も多く出さないかもしれません。

このグレートヴインテージワインは2005プリムール(新酒)ワインとして、2006年7月頃より店頭で予約を受け付けます。

現在は2004年のプリムールワインを店頭にて予約受付中!(2006年5/20締め切り)。
店頭売価よりも安く設定しているので、よりお得になっています。

そしてここにも成城石井のこだわりが詰まっています。
プリムールワインは毎年バイヤーが直接現地へ足を運び、
出来を確認したうえで評価点をつけています。

ちなみに2004年は「真のワイン通が満足するヴィンテージ」
と総括させていただきました。

さて、ボルドーでのワイン熱も醒めやらぬなか、
次回ワイン狂騒家たちはイタリアはヴェローナへと飛び立ちます。
ここでイタリアワインの一大祭典
「VINITALY(ヴィニタリー/ワイン見本市)」が行われるのです。